ノロウィルスの検査方法
ところで、ノロウィルスに感染したかどうかをどうやって検査をするのでしょうか。
たとえば、下痢や嘔吐の症状が現われたとしても、一概にノロウィルスに感染したとは限りませんよね。
そこで、ノロウィルスの場合は、培養細胞や動物を用いた培養法などが確立されていないため、通常は患者さんの糞便や吐物を用いて検査を行います。
ノロウィルスの検査法としては、次の３種類が確立されています。
１ 電子顕微鏡による粒子の観察
２ 核酸検出法
ウィルス粒子中の核酸の検出法としては、①ＲＴ-ＰＣＲ法、②リアルタイムＰＣＲ法、③ＲＴ－ＬＡＭＰ法、④Ａmpdirect法、⑤ＮＡＳＢＡ法、⑥ＴＲＣ法があります。一般的に核酸検出法は検出感度に優れているといわれます。
３ 抗原検出法
ウィルス表面の抗原を検出する方法で、①ＥＩＡ法と②ＩＣＡ法の２種類があります。特にＩＣＡ法は特殊な機器を必要としない簡易的な検査方法で、非常に短時間で結果を得られます。検査試薬として市販されている「クイックナビーノロ」が有名です。
ただ、これだけの費用を払ってノロウィルスが原因かどうかを特定したとしても、特に治療法が変わるわけではありませんのであまり意味があることとは思えません。
一方、病院や診療所、老人ホームなどの老人施設、幼稚園や保育園などの乳幼児施設、給食センターなどの給食関連施設などの場合は、ノロウィルスの有無は職場の衛星管理上とても重大な問題となりますので、これらの検査はとても重要な意味を持つこととなります。
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