ノロウィルスの感染源とは?
ノロウィルスとは、いったいどのような原因で感染するのでしょうか?
いわゆる「一番最初の感染源」についてですが、一般的に次の2つが主な感染源といわれています。
1.ウィルスで汚染された食品を不十分な加熱状態で食べることにより感染する。
(ウィルスを取り込んだ二枚貝。特にカキが多く、他にはアサリ、シジミなど)
2.ウィルスで汚染された水道水や井戸水を飲むことにより感染する。
1.ウィルスで汚染された食品を不十分な加熱状態で食べる
ノロウィルスはカキを生食する冬場の感染が多いことでも知られています。
ノロウィルスは貝類自体には感染しません。ですからカキなどの貝の体内でノロウィルスが直接に増殖することはないのですが、貝によって海中から取り込まれたノロウィルスが貝の体内に蓄積され、それを食べたヒトに感染するものと考えられています。
そして、その後はノロウィルスに感染したヒトの糞便や嘔吐物などから経口感染することは皆さんご承知のとおりです。
魚介類を食べる際は、極力加熱処理をすることをおすすめします。(詳細は「魚介類の加熱処理」のページを参照)
2.ウィルスで汚染された水道水や井戸水を飲む
信じられないような話ですが、実は食材からの感染よりも、水道水や井戸水からの感染が多いのが実態です。
そしてその要因となっているのが下水道処理の不具合によるものです。
詳細については、「ノロウィルスの感染経路」で説明しています。
ノロウィルスの原因食品
厚生労働省のホームページを見ると、過去にどのような食品がノロウィルス食中毒の原因(原因食品)になっているかが、表になって掲載されています。
しかし、食品から直接ノロウィルスを検出することは困難なようで、食中毒事例のうち約7割は原因食品が特定出来ていません。
残りの3割について見てみると、やはり一番多いのが魚介類で、しかも二枚貝がほとんどです。ほかはとても少ないのですが、複合調理食品、肉類及び加工品、野菜及び加工品、菓子類となっています。
しかし、魚介類以外の食品については、ノロウィルスに感染した食品取扱者を介して食品が汚染された可能性が高いと思われますので、直接の原因食品とは考え難いと思われます。